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断熱塗料に「遮音効果」はある?静かに暮らしたい方にも注目の副次的メリット

2025年4月9日

断熱塗料に「遮音効果」はある?静かに暮らしたい方にも注目の副次的メリット

「断熱塗料って、夏や冬の温度対策にはいいって聞くけど……音にも効くの?」
そんな疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか。

実は、断熱塗料は“断熱”だけでなく、ある程度の「遮音性」や「静音効果」が期待できるケースもあることをご存知でしょうか?
本記事では、断熱塗料が音にもたらす影響について、現場目線でわかりやすく解説します。

1. 断熱塗料は「防音材」ではないが、“音が和らぐ”ことがある

まず最初に理解しておきたいのは、断熱塗料=防音塗料ではないという点です。
断熱塗料は、あくまで太陽光などによって屋根や外壁が熱を持つのを防ぎ、室内に熱を伝わりにくくすることを目的とした塗料です。

そのため、「音を完全に遮断したい」「隣の声を聞こえなくしたい」といった防音専用の効果は期待できません。
しかし一方で、実際の施工現場やお客様の声を聞いていると、「そういえば、塗装後は少し静かになった気がする」というケースがあるのも事実です。

📌 なぜ“音が和らぐ”と感じるのか?

その理由は、断熱塗料が持つ以下のような特性にあります:

  • 塗膜の厚さによって、金属や薄い外壁に響いていた音の振動が軽減される
  • 一部の断熱塗料に含まれるセラミックや中空バルーン成分が、音波の反射や伝達を緩やかにする
  • 塗装により建材が密閉されることで、わずかに気密性が上がる

これらの要素が複合的に働いた結果、直接的な防音ではなくても、「前より静かになった」という“体感的な静音性”につながることがあります。

📌 どんな音に影響が出やすい?

影響が出やすい音の種類としては、以下のような“軽微な環境音”が挙げられます:

  • トタン屋根に当たる雨音(ドンドン響く音がマイルドに)
  • 軽量外壁に伝わる車の走行音や風切り音
  • 隣家や路上の話し声の反響

特に音が通りやすい「金属系屋根」や「パネル型外壁」を使用している住宅では、塗膜によって音の響き方に変化が出やすい傾向があります。

ただし、テレビ音や音楽、赤ちゃんの泣き声など、中~高音域の音を完全に遮るほどの効果は基本的にありません。

📌 あくまで「副次的な効果」としてとらえるのが現実的

断熱塗料による“遮音効果”は、メーカーが公式にうたっていることは少なく、性能保証の対象にもなっていないのが一般的です。
そのため、「防音目的で断熱塗料を選ぶ」のはおすすめできません。

ただし、「断熱目的で塗装した結果、少し静かになった気がする」という思わぬメリットが得られる可能性はある、という位置づけで考えると納得しやすいでしょう。

2. 静音効果を感じやすいのは“金属屋根”や“軽量外壁”の住宅

断熱塗料による“音の軽減”はすべての住宅で感じられるわけではありません。
実際に「静かになった気がする」と体感するケースは、建物の構造や使われている素材によって大きく左右されます。

とくに、音が反響しやすい“薄い屋根材”や“軽い外壁材”を使用している住宅では、断熱塗料によって遮音性の変化を感じやすい傾向があります。

✅ たとえば、こんな住宅は変化を感じやすい

  1. ガルバリウム鋼板などの金属屋根の住宅
     → 雨音や落下音が響きやすい素材。塗膜で「打音」がマイルドになることがある。
  2. 軽量鉄骨造のプレハブ住宅や簡易倉庫
     → 外壁パネルが薄く、外からの音が室内に伝わりやすい。塗膜の“重み”が音の通り方を変える可能性あり。
  3. 築年数が古く、断熱材が薄い木造住宅
     → 外壁に音が反響しやすいため、塗膜で遮断性がわずかに上がると効果を感じやすい。

これらの構造の住宅では、断熱塗料を塗ることで**「音が反響しにくくなった」「屋根に何か当たったときの音が軽減された」**と感じる方もいます。

✅ 逆に、静音効果を感じにくい住宅とは?

一方で、以下のような元々の遮音性が高い住宅では、断熱塗料を塗っても音に関する体感の変化が少ない傾向があります。

  • コンクリート造のマンションやRC造の戸建て
  • 外壁にALCパネルやサイディング+遮音シートが使われている住宅
  • 高断熱・高気密設計の新築住宅

これらの住宅では、もともと壁や屋根の遮音性が高いため、塗膜の影響がほとんど実感できないことも多いです。

✅ 大切なのは「断熱+静音性の期待値のバランス」

断熱塗料を検討しているお客様の中には、「音にも効いたらうれしいな」という気持ちをお持ちの方も少なくありません。
その場合は、「使ってみたら静かさも感じられた」という副次的なメリットとしてとらえることが、後悔しない選び方につながります。

DIOhomesでは、お住まいの構造や周辺環境をふまえたうえで、「どれくらい音に変化があるか」を正直にお伝えするようにしています。

3. 遮音性を重視するなら「断熱塗料+〇〇」の組み合わせが◎

断熱塗料を塗ることで、「以前より静かになった気がする」と感じる方もいますが、
これはあくまでも副次的な効果であり、本格的に遮音・防音を目的とする場合は、ほかの対策との組み合わせが不可欠です。

とくに騒音や生活音に敏感な方、交通量の多い道路沿いにお住まいの方は、断熱塗料“だけ”で静かな環境を手に入れようとすると、期待とのギャップが生じる可能性があります。

✅ 屋根まわりなら「断熱塗料+屋根裏断熱材」

屋根からの熱と音を抑えたい場合は、屋根裏への断熱材の追加施工が有効です。
断熱材には防音性の高い素材(グラスウールやロックウールなど)もあり、塗膜とのダブル効果が期待できます。

また、屋根裏に空気層を設けることで、音の伝導経路が長くなり、反響や共鳴を減らす効果もあります。

✅ 外壁なら「断熱塗料+防音パネル」や「内窓の設置」

外壁から伝わる音を遮断したい場合は、外壁塗装に加えて:

  • 内窓(二重窓)設置
  • 防音ガラスや遮音シートの導入
  • 室内側の壁に吸音パネルを設置

といった対策を併用することで、断熱塗料だけでは得られない実質的な静音性能を高めることができます。

✅ 車通りや隣家の音が気になる方には「窓まわり対策」がカギ

音の多くは窓や換気口、ドアの隙間から入ってくるため、「壁を塗ったのにうるささが変わらない」という場合は、実は窓対策が最優先となるケースもあります。

たとえば:

  • 防音カーテンや遮音ブラインド
  • 窓枠の気密性向上(パッキン・コーキングの補修)
  • 換気口に防音フィルターを取り付ける

といった方法も、費用を抑えつつ遮音性を高める現実的な対策としておすすめです。

✅ 遮音対策は「家全体のバランス」を見ることが大切

断熱塗料が“効いている”かどうかは、家全体の構造や暮らし方によって感じ方が大きく異なります。
そのため、遮音を本格的に考えるなら、

  • 音の侵入経路はどこか?
  • どの時間帯・どんな音が気になるか?
  • 室内でどこが一番うるさいか?

といった点をチェックしながら、断熱塗料以外の方法とどう組み合わせるかを検討することが理想的です。

4. 「音」に敏感な方は施工前に相談を

音の感じ方は人によって大きく異なります。
そのため、「とにかく静かな住まいを目指したい」と思っている方は、施工業者に事前に相談しておくことが重要です。

DIOhomesでは、断熱・遮熱のご相談に加え、周辺環境やお悩みに応じた塗料選びや施工方法のご提案を行っています。
「断熱と静音、両方少しでも良くしたい」という方も、ぜひお気軽にご相談ください。

まとめ

断熱塗料は本来、「室内の温度を快適に保つための塗料」であり、防音や遮音を目的とした塗料ではありません。
しかし、塗膜の厚みや素材によっては、音の伝わり方に変化が生じ、「前より静かになった」と感じるケースがあるのも事実です。

とくに、金属屋根や軽量の外壁など“音が響きやすい構造”の住宅では、断熱塗料の施工により雨音や外からの音が和らぐことがあります。

本格的な静音性を求めるなら組み合わせがカギ

とはいえ、遮音や防音をしっかりと実現したい場合は、断熱塗料だけに頼るのではなく、

  • 内窓や防音ガラスの設置
  • 屋根裏への断熱材追加
  • 外壁構造の見直し

などと組み合わせて取り組むのが現実的なアプローチです。

断熱塗料は「快適な住まいづくりの土台」であり、その延長線上に“静かな暮らし”があると考えると、期待と効果のバランスが取りやすくなります。

ご検討中の方へ|断熱塗装と一緒に暮らし全体を見直してみませんか?

「夏の暑さが気になる」「冬の冷え込みがつらい」
そこに加えて、「外の音もなんとなく気になる」という方は意外と多いものです。

DIOhomesでは、断熱塗装のご相談を通じて、住まい全体の快適性や静音性にも目を向けたご提案を行っています。
性能だけでなく、実際の暮らしやすさを大切にしたリフォームを一緒に考えていきましょう。

「音にも、熱にも強い住まいをつくりたい」
そんなご希望がある方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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